知識

ネットワーク制限の確認方法

2025年3月11日野口凜
スマートフォンのSIMカードスロット

iPhoneを買取に出す際、「ネットワーク利用制限」という言葉を目にすることがあります。この制限状態によって買取価格が大きく変わることもあるため、正しく理解しておくことが重要です。本記事では、ネットワーク利用制限の意味や確認方法、買取価格への影響について詳しく解説します。

ネットワーク利用制限とは

ネットワーク利用制限とは、キャリア(通信事業者)が販売した端末に対して、利用状況や支払い状況に応じて設ける制限のことです。主に以下の4種類の状態があります。

○(マル)の状態

「○」表示は、端末に何の制限もなく、問題なく通信できる状態を示します。分割払いが完了している、または一括払いで購入した端末に表示されます。買取時には最も高い査定額が期待できる状態です。

△(サンカク)の状態

「△」表示は、現時点では通信できるものの、今後制限される可能性がある状態です。主に分割払い中の端末や、支払いが滞っている可能性がある端末に表示されます。この状態の端末は買取価格が「○」よりも低くなることが一般的です。

×(バツ)の状態

「×」表示は、販売元キャリアのSIMカードでの通信ができない状態です。支払いが長期間滞った場合や、盗難・紛失などで不正に入手された端末に設定されます。いわゆる「赤ロム」と呼ばれる状態で、買取価格が大幅に下がるか、買取不可となるケースが多いです。ただし、SIMロック解除済みであれば他社のSIMカードでは使用できる場合があります。

-(ハイフン)の状態

「-」表示は、キャリアのデータベースに登録されていない端末を示します。Apple Storeで購入したSIMフリー端末や、海外版iPhone、購入して間もない端末などに表示されます。正規品であれば買取に問題はありません。

ネットワーク利用制限の確認方法

ネットワーク利用制限を確認するには、まず端末の「IMEI(International Mobile Equipment Identifier)」と呼ばれる15桁の識別番号を調べる必要があります。 iPhoneでのIMEI確認方法: 1. ダイヤル画面で「*#06#」と入力する(最も簡単な方法) 2. 「設定」→「一般」→「情報」でIMEIを確認する 3. iPhoneの背面や、SIMトレイを取り出した内側に記載されている 注意: iPhone 13以降のデュアルSIM対応モデルでは「IMEI」と「IMEI2」が表示されますが、ネットワーク利用制限の確認には「IMEI」(スロット1)を使用します。

IMEIがわかったら、各キャリアの公式サイトで制限状態を確認できます。 主なキャリアの確認サイト: - [ドコモ ネットワーク利用制限確認サイト](https://www.docomo.ne.jp/support/procedure/simcard/network_restriction/) - [au ネットワーク利用制限確認サイト](https://www.au.com/support/service/mobile/procedure/simcard/network-restriction/) - [ソフトバンク ネットワーク利用制限確認サイト](https://www.softbank.jp/mobile/support/3g-2g/restriction/)

iPhoneのIMEI確認画面

買取価格への影響

ネットワーク利用制限の状態は、iPhoneの買取価格に大きく影響します。

「△」から「○」に変更する方法

「△」表示のiPhoneを「○」表示に変更するには、基本的に分割支払いを完了させる必要があります。以下の方法が考えられます。

  • 残りの分割金を一括で支払う(最も確実な方法)
  • 端末と一緒に分割払いの残債を買取業者に引き継いでもらう(一部の業者で対応)
  • 通常通り分割払いを継続し、完済後に「○」表示になるのを待つ
分割払いの引き継ぎサービスを提供している買取業者もありますが、査定額から残債分が差し引かれることが一般的です。必ず事前に条件を確認しましょう。

「×」表示の端末について

「×」表示のiPhoneは、通常以下のいずれかの理由で制限がかかっています。

  • 長期間の支払い滞納
  • 盗難・紛失として届け出された端末
  • 不正に入手された端末

「×」表示の端末を「○」に戻すことは非常に困難です。支払い滞納が理由であれば、滞納分を支払うことで解除できる可能性がありますが、盗難・紛失の場合は原則解除できません。

「×」表示の端末の買取価格は大幅に下がります。また、このような端末を故意に「○」と偽って売却することは、詐欺行為に該当する可能性があるため絶対に避けましょう。

SIMロックと混同しないために

ネットワーク利用制限とSIMロックは別の概念です。SIMロックは特定のキャリアのSIMカードしか使えない制限であり、SIMロック解除することで他社のSIMカードも使えるようになります。一方、ネットワーク利用制限は端末の支払い状況などに関連する制限です。

重要なのは、SIMロックが解除されていても、ネットワーク利用制限が「×」の場合は元のキャリアのSIMで通信できないという点です。SIMロック解除と、ネットワーク利用制限の解除は別の手続きであることを理解しておきましょう。

よくある質問

分割払い中のiPhoneを売却できますか?

基本的には可能ですが、ネットワーク利用制限が「△」となるため買取価格は下がります。また、残債の支払い義務は継続するため、売却後も毎月の支払いは必要です。一部の買取業者では残債を引き継ぐサービスも提供していますが、買取価格から残債が差し引かれます。

ネットワーク利用制限は必ずチェックされますか?

はい、ほとんどの買取業者は必ずチェックします。IMEIを使って確認するため、誤魔化すことはできません。

Apple Storeで購入したiPhoneはどうなりますか?

Apple Storeで購入したSIMフリー端末は、一般的に「-」(ハイフン)表示となります。これは正常な状態であり、買取時も「○」と同等の価格が期待できます。

ネットワーク利用制限が「△」でも使用できますか?

はい、「△」表示のiPhoneは現時点では通常通り使用できます。ただし、分割払いが滞ると「×」に変わる可能性があります。

まとめ

ネットワーク利用制限は、iPhoneの買取価格に大きな影響を与える重要な要素です。売却前に必ず確認し、可能であれば「○」または「-」の状態にしておくことで、より高い買取価格を期待できます。分割払い中の端末を売却する場合は、残債の処理方法についても事前に検討しておきましょう。

Apple Buyersでは、ネットワーク利用制限の状態に応じた適正価格でiPhoneの買取を行っています。査定時に正確な状態を確認させていただきますので、安心してお問い合わせください。