iPhoneを買取に出す前に最も重要なステップの一つが、データのバックアップです。写真、連絡先、メッセージなど、大切な思い出やデータを失わないために、確実なバックアップ方法を解説します。
初期化後は二度とデータを取り戻せないため、この手順は絶対に省略しないでください。この記事では、iCloudとパソコンを使った2つの方法を詳しく説明します。
なぜバックアップが重要なのか
iPhoneを買取に出す際は、個人情報保護のために必ず初期化(データの消去)が必要です。初期化すると、端末内のすべてのデータが完全に消去されるため、事前のバックアップが不可欠です。

失うと困るiPhoneの大切なデータ
バックアップで守るべき重要な情報
写真や動画:思い出の写真や家族の動画など、二度と撮り直せないものが多数
連絡先情報:友人や取引先の電話番号・メールアドレスなど重要な連絡先
メッセージ履歴:大切な人とのやり取りや、仕事の重要な指示など
アプリデータ:ゲームの進行状況や各種アプリの設定情報
健康データ:ヘルスケアアプリに記録された運動履歴や健康情報
各種パスワード:キーチェーンに保存されたパスワード情報
バックアップは必須です
iPhoneを買取に出す前には必ずバックアップを取り、初期化してください。バックアップなしで初期化すると、すべてのデータが完全に失われ、復元できなくなります。
iCloudを使ったバックアップ方法
iCloudを使ったバックアップは、インターネット接続があれば簡単に行えます。Wi-Fi環境と十分なiCloudストレージ容量があれば、どこでも実行できる便利な方法です。
iCloudバックアップの手順
iPhoneをWi-Fiネットワークに接続します。バックアップはモバイルデータ通信では行えないため、安定したWi-Fi接続が必要です。設定アプリからWi-Fi接続状況を確認しましょう。

iCloudバックアップの注意点
iCloudバックアップ利用時の注意点
スムーズにバックアップを完了させるためのポイント
項目 | 詳細 |
---|---|
ストレージ容量 | 無料で5GBまで。容量が足りない場合は有料プランへのアップグレードが必要です(月額130円〜)。 |
バックアップ時間 | データ量とインターネット速度によって異なります(数分〜数時間)。初回は特に時間がかかります。 |
バッテリー | バックアップ中は電源に接続しておくことを強く推奨します。途中で電池切れになると中断します。 |
Wi-Fi接続 | 安定したWi-Fi環境が必須です。途中で接続が切れるとバックアップが中断されます。 |
パソコンを使ったバックアップ方法
iCloudの容量が足りない場合や、より確実なバックアップを取りたい場合は、パソコンを使う方法がおすすめです。パソコンへのバックアップは、iCloudよりも高速で、ストレージ容量の制限もありません。
Macの場合(macOS Catalina以降)
iPhoneをMacにLightningケーブルまたはUSB-Cケーブルで接続します。初めて接続する場合は、iPhoneに「このコンピュータを信頼しますか?」と表示されるので「信頼」をタップしてください。
Macの場合(macOS Mojave以前)またはWindowsの場合
iPhoneをパソコンにLightningケーブルまたはUSB-Cケーブルで接続します。初めて接続する場合は、iPhoneに「このコンピュータを信頼しますか?」と表示されるので「信頼」をタップしてください。

パソコンバックアップの注意点
パソコンバックアップ利用時の注意点
確実にバックアップを完了させるためのポイント
項目 | 詳細 |
---|---|
暗号化オプション | 「iPhoneのバックアップを暗号化」にチェックを入れると、ヘルスデータやパスワードなども保存されます。暗号化する場合は、設定したパスワードを忘れないようにしてください。 |
保存場所 | バックアップはパソコン内に保存されるため、パソコンの空き容量を事前に確認してください。64GBのiPhoneなら同程度の空き容量が必要です。 |
最新版のiTunes/OS | 最新バージョンのiTunesやmacOSを使用することを推奨します。古いバージョンでは新しいiOSとの互換性に問題が生じる場合があります。 |
接続の維持 | バックアップ中はiPhoneとパソコンの接続を維持してください。途中で切断するとバックアップが中断されます。 |
iCloudとパソコンバックアップの比較
あなたに合った方法を選びましょう
iCloudバックアップ
✅ どこでも実行可能
✅ 自動バックアップ設定可能
❌ 無料は5GBまで
❌ インターネット速度に依存
パソコンバックアップ
✅ 容量制限なし(PC容量次第)
✅ 高速バックアップ
❌ PCが必要
❌ 手動実行が必要
バックアップに含まれないデータと対処法
iCloudやiTunesのバックアップには含まれないデータもあります。特に以下のデータは個別に対応が必要です:
バックアップに含まれないデータと対処法
これらのデータは別途対応が必要です
データ種類 | 対応方法 |
---|---|
Apple Pay情報 | セキュリティ上の理由から自動的に削除されるため対応不要です。新しいデバイスで再設定してください。 |
Face ID/Touch ID設定 | セキュリティ上の理由からバックアップされません。新しいデバイスで再設定が必要です。 |
App Store購入履歴 | Apple IDに紐づいているため対応不要です。新しいデバイスでも同じApple IDでログインすれば確認できます。 |
一部のアプリデータ | アプリによっては独自のクラウドサービスを使用しています。各アプリの設定を確認し、必要に応じてアプリ独自のバックアップ機能を使用してください。 |
メールデータ(IMAPの場合) | IMAPメールはサーバー上に保存されているため対応不要です。新しいデバイスで同じアカウントを設定すれば同期されます。 |
ストリーミングサービスのダウンロード | Apple Music、Netflixなどのダウンロードコンテンツは再ダウンロードが必要です。 |
重要データは複数の方法でバックアップを
特に重要なデータがある場合は、アプリ独自のエクスポート機能やスクリーンショットなど、複数の方法でバックアップを取ることをお勧めします。
バックアップの確認方法
バックアップが正常に完了したか確認することも重要です。以下の方法で確認できます。
iPhoneの「設定」→「自分の名前(Apple ID)」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」で最終バックアップ日時を確認できます。ここに表示される日時が最新のバックアップ実行時刻です。また、「iCloud」画面で「ストレージを管理」→「バックアップ」と進むと、バックアップのサイズや詳細も確認できます。

まとめ:バックアップ完了後の手順
iPhoneを買取に出す前の最終チェックリスト
これらの手順を順番に実行してください
□ iCloudまたはパソコンでバックアップを実行
□ バックアップが正常に完了したことを確認
□ Apple IDからサインアウト
□ 「探す」機能をオフにする
□ すべてのコンテンツと設定を消去(初期化)
□ SIMカードを取り出す
データを守るためのバックアップは必須です
バックアップを取ることで、新しいデバイスへの移行がスムーズになり、大切なデータを失うリスクを最小限に抑えることができます。買取に出す前の準備をしっかり行い、安心してiPhoneを手放しましょう。
バックアップでお困りの方へ
AppleBuyersでは、バックアップや初期化のサポートも行っています。お困りの際はぜひご相談ください。